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ドイツ シュトゥットガルト ヴォイセンホーフ・ジードルンク【Weissenhofsiedlung】

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エピソード 2009年11月15日

EUに限ったことなのかわからないけれど、少なくともドイツにおいては芸術が人々の生活に密着している。。
というのは、生活する場所に必ず絵が飾られている。
それは私の住んでいる寮もそうだし、学校も教室も廊下もスペースがあれば絵がかかっている。
それはモネやゴッホ、ルノアールなど知っている絵もあれば、まったく知らないのもある。
建築家の建物のドローイングなんかもあったりして、生活に彩りを与えている。

街を歩いていてもそう。
ハイデルベルグにはハルプトストラーセ(Hauptstrasse:中央通りの意味)と呼ばれる商店街がある。

ゆっくり歩くと30分くらいかかる道だが、その間に、アコーディオンやギター、フルートやバイオリンを引いている人たちが何人かいる。
もちろん道には絵を並べて、似顔絵を描いてくれる画家もいる。
週末には大道芸人がやってきて人々が輪になって囲んでる。

日本にももちろんそういう人たちはいる。
でも、それは限られた場所でしかないし、逆にどこでもやっていいわけではない。

ドイツにいるとやはり芸術との距離は近く感じる。

建築に関してもそう。

日本人は建築家の名前をあんまり知らない。
亡くなった黒川紀章はTVに出てたりしたから有名だったけど、あとは丹下謙三とか安藤忠雄あたりは知ってる人も多いかな。

でも知らなくてもしょうがない。それは学校で教えてくれることではないから。

では、コルビジェ、ミース、ライト
この名前を聞いてピンとくる人はどれくらいいるだろうか。

建築を学んだことがある人なら誰でも知ってる。
この人達はモダニズムの3大巨匠と呼ばれる建築家。
建築界では神みたいな存在。

モダニズムはアールヌーボーの後におこった。
第一次世界大戦の少し前。

産業革命の後、ガラス・鉄・コンクリートという新しい素材を用いて、新しい建築の形を提案しようとした人たち。
今までの装飾を否定し、シンプルな空間を作ろうとした。

コルビジェはスイス生まれ。
ミースはドイツ生まれ。

ドイツ人はミースを知ってる人が多いし、学校で知り合ったフランス人もコルビジェを知っていた。
現代建築を学ぶとき、まずこの人達を学ぶ。
それは、宗教のためではない現代建築を作るための基礎を提案した人達だから。
言いかえると、いまの現代建築家はこの人達の手法を取り入れて設計してる。

建築の歴史を振り返ると、宗教の歴史と切り離すことはできない。
世界遺産に登録されているもので宗教建築と呼ばれるものが多い。
モンサンミッシェルやサグラダファミリア、法隆寺。
みんな宗教建築。

建築は権力の象徴でもあった。
キリスト教でもカトリック、プロテスタントと別れる中で、自分の宗教の力を表現するため、より高く豪華な建築を作ろうとした。

日本も同じ、大きい大仏や五重の塔を作ろうとしたのも権力を象徴するためだった。
奇しくも世界遺産に登録されている日光東照宮。
ここには徳川家康を神として祭られている。
徳川家の絶対的な権力を見せつけるため豪華な装飾が施されてる。
これは江戸の都市計画もした天海和尚が家康が死んだあとに作り上げたもの。
(しかし、ドイツの建築家ブルーノタウトには「過剰な装飾は醜い」と酷評された。 )

そう、建築は宗教とともに発展してきた。

しかし、現在宗教と切り離された現代建築の神として君臨しているのがやはり、ミース、コルビジェ、ライト。

モダニズムはシンプル化を図ったものであったため、単純でつまらないものも少なからず生まれた。
そのため、装飾回帰的なポストモダンと呼ばれるものが1960年代に入ると流行った。

そんなことを考えながら先週Stuttgard(シュトゥットガルト)へ行ってきた。
ヴァイセンホフ・ジードルングには、モダニズムの巨匠たちの建築が並んでいる。
いわゆる建物園といったところか。

ヴァイセンホフ・ジードルングへの行き方は
シュトゥットガルト駅から地下鉄のU7に乗り、終点のKillesberg Messeへ
あとは、標識があるのでたどっていくからたどり着ける。

ヴァイセンホフ・ジードルング/ル・コルビジェ

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ヴァイセンホフ・ジードルング/ミース・ファン・デル・ローエ

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